【まとめ記事】特別編 組織開発の”理論”と”現場”に精通する異才 AMI&I 溝口博重氏インタビュー 「令和の組織の在り方とは?」
医療機関を専門とした組織開発事業に従事し、一般企業でも活用可能な組織活性化ツールや研修プログラムを開発されているAMI&I社代表の溝口博重さんのインタビューのまとめ記事をお届けます。
インタビュー本編は、こちらのnoteでご覧いただきます。
#1 組織開発におけるマネジメントの役割
#2 新卒・中途社員の早期戦力化の鍵は ”自己効力感”
#3 中核人材の総合的発展が期待できるO:のサービス
溝口さんは、エムスリーキャリアさんの「病院経営事例集」や医療系専門誌で「組織マネジメントを中心とした経営支援」について連載されており、そのマネジメントに関する知見は、医療業界だけではなく、一般企業の方々でも参考になるはずです。
“医療分野でのビジネスは、一番難しい”
医療の分野では、従業員がほぼ国家資格者なんです。専門職で、プロフェッショナルで、全員が自分の仕事に誇りを持っている。そういう人とたちの間でのコミュニケーションが悪い。一般企業で起きているコミュニケーション不全は、医療機関でのそれと比べると大した問題ではない。そういう一番難しいところで経験を積んでおけば、原理原則で言えば、一般企業でも対応できる。
“大企業のマネジメントの役割は設計図を書くこと。中小企業では、マネージャーも前線で戦う”
僕はすべての規模の会社に行っていますが、中小零細企業はオールインワンなんですよ。ひとりが全部やれ、みたいな話で。逆に大手企業の場合、「脱属人化」というのがポイントになり、「標準化・分業化」をしましょうということになる。
“1on1では、注意するべきではなく「期待値」を伝えるべき”
1on1では、注意するべきではなく、期待値を伝えるべきなんです。そういう基本的なことのトレーニングを全くせずに一対一でとくにかく話せって言われたら、「最近どう?」「ぼちぼちです。」みたいになっちゃって、全然意味がない。なんのコミットもないし、なんの生産性もないですよね。
“「早期戦力化」という目的をかなえるには自己効力感が重要”
エンゲージメントがいくら高くても自己効力感が低ければ脱落していくので、結局生き残らせたければ自己効力感が必要なんですよ。戦場で生き残るには自己効力感が必要。
“今マネージャーに求められている能力は、実際は管理能力ではない”
必要なのは、現場からくるレスポンスに対する素早い反応なんです。それに加えて、レスポンスへの適切な指示を出せるかが大事で、その都度そのレスポンスに対する正しい反応なのかの吟味が必要。
“現場が判断して、現場が工夫していかないといけない”
経営戦略を立てても、計画通りいくわけがない。現場って最前線で色んなものが混沌としていて、その時々で考えないといけないわけですが、毎回トップに話を聞いて、トップが判断するのでは遅いわけですよ。そうなると、トップは現場をエンパワーメントせざるを得ない。